シニア犬が痩せてきた…これって大丈夫?体重減少で考えられる病気と今すぐできる対策

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はじめに

「最近、なんだか愛犬が細くなった気がする…。」
「ごはんは食べているのに、体重が減ってきた。」
「年を取ったから、痩せてくるのは普通なのかな?」

シニア犬と暮らしていると、
こんな変化に気づくことがあります。
毎日一緒にいると、
少しずつの変化には意外と気づきにくいもの。

でも、久しぶりに抱っこしたとき、
「あれ?前より軽い?」と感じて、
初めて体重減少に気づく飼い主さんもいます。

そして、ここで覚えておいてほしいのが、
「シニアだから痩せるのは仕方ない」
とは限らないということ。

もちろん、年齢とともに筋肉量が減ったり、
活動量が変化したりすることはあります。

でも、
体重が減る背景に、
病気が隠れていることもあります。

実際に動物病院では、
「食べているのに痩せてきた」
という相談を受けることがあります。

今回は、現役動物看護師の私が、
シニア犬の体重が減るときに考えられる原因と、
ご家庭で確認してほしいポイント
についてお話しします。

「最近ちょっと痩せたかも…」
と思っている方は、
ぜひ最後まで読んでみてください。

まず知ってほしいこと

シニア犬が痩せてきたとき、
「ごはんが足りないのかな?」
と考える方は多いと思います。

もちろん、
食事量が不足していることも原因の一つです。

でも、
「痩せる=ごはんが足りない」
とは限りません。

例えば、

  • 食欲が落ちている
  • 歯や口が痛い
  • 消化・吸収がうまくできていない
  • 病気によって体の代謝が変化している
  • 慢性的な病気がある
  • 筋肉が落ちている

など、さまざまな原因が考えられます。

だからこそ、
「最近痩せた」という変化だけで
判断しないことが大切です。

原因① ごはんを食べる量が減っている

まず考えられるのが、
単純に必要な量を食べられていないケース。

シニアになると、
「食べる量が少なくなった」
「食べるのに時間がかかる」
という変化が出ることがあります。

若い頃と同じ量を食べているつもりでも、
実際には少しずつ残していたり、
食べる量そのものが減っていることも。

また、
「おやつは食べるけど、ごはんはあまり食べない」
という子もいます。

まずは、
愛犬が1日にどれくらい食べているのか
を確認してみましょう。

原因② 歯や口の痛み

「ごはんは食べようとするのに、痩せてきた。」
そんなときに見てほしいのが、
お口の中です。

シニア犬では、
歯周病などの口腔内トラブルが見られることがあります。

口が痛ければ、
「食べたいけど食べられない」
という状態になることもあります。

例えば、

  • フードを口から落とす
  • 硬いものを嫌がる
  • 食べるのに時間がかかる
  • 片側だけで噛む
  • 口臭が強くなった
  • 口の周りを気にする
  • よだれが増えた

などの変化があれば、
一度お口の状態を確認してもらいましょう。

「食欲がない」のではなく、
「痛くて食べられない」
ということもあるんです。

原因③ 腎臓などの病気

シニア犬の体重減少で、
忘れてはいけないのが病気です。

例えば腎臓病では、
病気の進行に伴って食欲低下や体重減少
などが見られることがあります。

ただし、
「痩せた=腎臓病」ではありません。
体重が減る原因は他にもたくさんあります。

だからこそ、体重減少に加えて、

  • 水を飲む量が増えた
  • おしっこの量が増えた
  • 食欲が落ちた
  • 嘔吐する
  • 元気がない
  • 寝ている時間が増えた

などの変化がある場合は、
早めに動物病院へ相談しましょう。

原因④ 糖尿病など、代謝に関わる病気

「食べているのに、どんどん痩せていく。」
そんな場合は、
体の中で栄養をうまく利用できていない
可能性もあります。

例えば糖尿病では、
食欲があるのに体重が減る
という変化が見られることがあります。

特に、
「最近すごく水を飲む」
「おしっこの量が増えた」
「食べているのに痩せてきた」

という変化が重なっている場合は、
自己判断で食事量だけを増やすのではなく、
動物病院で相談してください。

原因⑤ 消化・吸収の問題

「ちゃんと食べているのに、なぜか太れない。」
そんな場合には、
消化や栄養の吸収に関わる問題が
隠れていることもあります。

食べたものをきちんと消化・吸収できなければ、
食べている=必要な栄養を体に取り込めている
とは限りません。

さらに、

  • 下痢が続く
  • 便の量が増えた
  • 便の状態が変わった
  • 嘔吐がある

などの変化があれば、
ぜひ動物病院で相談してほしいです。

原因⑥ 筋肉が落ちている

ここはシニア犬だからこそ、
ぜひ知っておいてほしいポイント。

体重が減ったとき、
「脂肪が減ったのか?」
それとも、
「筋肉が減ったのか?」
を考える必要があります。

シニア犬では、
活動量が減ることで筋肉量が落ちることがあります。

特に、
「以前より散歩に行かなくなった」
「寝ている時間が増えた」
「階段を嫌がるようになった」
「立ち上がるのに時間がかかる」

などの変化がある場合は、
筋肉量の変化もチェックしてみましょう。

体重だけを見ていると、
「1kg減った」
という数字しか分かりません。

でも、体つきを触ってみると、
「背中や腰まわりの筋肉が減っている」
ということに気づける場合があります。

ここで一度、愛犬をチェックしてみよう

「うちの子も最近痩せてきたかも…」
と思ったら、
今日から次のことを確認してみてください。

①体重

最近いつ体重を測りましたか?
できれば定期的に記録しておきましょう。

②食事量

1日にどれくらい食べていますか?
残す量が増えていませんか?

③水を飲む量

以前より水を飲むようになっていませんか?

④排泄

おしっこやうんちの量・回数・状態に
変化はありませんか?

⑤体つき

背中や腰、太ももの筋肉が落ちていませんか?

⑥元気・活動量

以前より寝ている時間が増えていませんか?

「痩せたから、とりあえずごはんを増やそう」はちょっと待って!

体重が減ると、
「じゃあ、ごはんを増やせばいいんだ!」
と思うかもしれません。

でも、ここは少し注意してください。
もし病気が原因で痩せている場合、
ごはんを増やすだけでは解決できないことがあります。

例えば、
「食べているのに痩せている」
「水をたくさん飲む」

「嘔吐や下痢がある」
「元気がない」
などがある場合は、
まず原因を調べることが先。

「もっと食べさせなきゃ!」
と頑張る前に、
一度動物病院に相談しましょう。

今日からできる対策

では、病気がなく、
食事量や筋肉量などに問題がある場合、
ご家庭では何ができるのでしょうか?

まずは、

食べている量を把握する

「たぶんこれくらい」
ではなく、
実際にどのくらい食べているのかを
確認してみましょう。

そして、

食べやすさを見直す

ドライフードが食べにくそうなら、

  • ふやかす
  • 少し温める
  • ウェットフードを混ぜる
  • 食べやすい硬さにする

など、
愛犬に合わせて工夫してみましょう。

さらに、

食べる環境を整える

お皿の高さや姿勢、
床の滑りやすさなども確認してみてください。

以前は何ともなかったことが、
シニア犬にとっては
「食べにくい原因」になっていることがあります。

筋肉を守ることも忘れないで

体重が減っているからといって、
「とにかくカロリーを増やそう!」
だけではありません。

シニア犬では、
筋肉をできるだけ維持することも大切です。

そのためには、
食事+無理のない運動
を愛犬の体力に合わせて考えてあげましょう。

ただし、
病気や関節などに問題がある場合は、
運動内容も変わってきます。

「最近歩きたがらないから、もっと歩かせなきゃ!」
と無理をさせるのではなく、
愛犬の体の状態に合わせること
を忘れないでください。

こんなときは早めに動物病院へ

最後に、とても大切なこと。

「ちょっと痩せただけだから」
と様子を見続けるのではなく、

体重減少にほかの変化が重なっている場合は、
早めに相談しましょう。

特に、

  • 食欲が落ちている
  • 食べているのに痩せ続ける
  • 水を飲む量が増えた
  • おしっこの量が増えた
  • 嘔吐・下痢がある
  • 元気がない
  • 呼吸がおかしい
  • 明らかに筋肉が落ちている
  • 急激に体重が減った

などがある場合は、
受診をおすすめします。

また、
「どれくらい痩せたら病院?」と
一律の数字だけで判断するのは難しいです。

年齢、もともとの体重、減少した期間、
食欲やほかの症状などを含めて判断する必要があります。

まとめ

シニア犬が痩せてきたとき、
「年齢のせいかな?」
で終わらせないでください。

もちろん、
加齢による筋肉量や活動量の変化もあります。
でも、
病気が隠れている可能性もあります。

だからこそ、
「食べている?」
「水は?」
「うんちは?」

「おしっこは?」
「元気は?」
「体つきは?」と、
一つずつ確認してあげてください。

そして、
体重は、愛犬の体の変化を教えてくれる
大切なサインです。
できれば普段から定期的に体重を測って、
記録しておきましょう。

「なんとなく痩せた気がする」
という感覚だけではなく、
「○月○日、○kgだった」という記録があるだけでも、
動物病院で相談するときに大きな助けになります。

シニア犬は、
自分で「痩せてきたよ」
「ここがつらいよ」と伝えることができません。

だからこそ、
飼い主さんが小さな変化に気づいてあげることが、
愛犬を守る第一歩です。

もし今、
「うちの子、最近ちょっと痩せたかも…」
と思っているなら、
今日、体重を測ってみてください。

そして、
前回の体重と比べてみましょう。

その小さな確認が、愛犬の健康を守る
きっかけになるかもしれません。

次回は、
「シニア犬は手作りごはんでも大丈夫?
メリット・デメリットを解説」
をテーマにお届けします。

また次の記事でお会いしましょう。

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